リメイクバッグ ネクタイをリメイク キャリー・トート
ネクタイをリメイクしてバッグ作り
ネクタイを使ってトートバッグを作って欲しいとオーダーが入りました。
お客様から託されたのは36本ある使用済みであろうネクタイ。
初めはネクタイを剥ぎ合わせてエコバッグにして欲しいと依頼を受けましたが、
奇しくもスカーフをリメイクしてトートバッグを作り、
シルクの繊細な生地がバッグの角に負けてしまう課題を見つけていたので、
エコバッグは素材的にオススメできないとお話したところ。
キャリーハンドルにベルトを通して
キャリーケースに重ねて持ち歩くトートバッグを作ることになりました。
スカーフ・リメイクトートバッグの制作についてはブログをご覧ください。
初めてネクタイをほどいてみた
ネクタイは中にかなりしっかりした芯地が入っていて、
ネクタイ生地そのものは、
細かい柄を出す物は、裏側はただ糸が渡っているだけの
ざっくりした刺繡状態のものや、
縦、横と織った生地で反転していたり、
へーーーー、こんなふうになってるのね。
そんなこんなで裁断するにも歪みが半端なく大変でした。
ヴォッテガ・ベネッタ風にメッシュにしようと試みるも...。
横は無地の生地でバイアステープを作り、
縦に5種類のネクタイをバイアス加工したものを通し、
メッシュにしてみました。
なんか...。めちゃくちゃケンカしてるっていうか
その辺にあるもの全部編みこんでます的な
ギューギュー詰めのダサさ。
ネクタイの生地がペラッペラのため、
どうしても精巧に同じ寸法でパーツを作るには
接着芯を貼り合わせる。
すると接着芯で、厚みがでる、重さがでる。
何より、一本のネクタイから8本のパーツを作るのに
物凄い手間がかかる。
もう、本当に飽きちゃって、大変な思いをしてここまで来たのに、
なんだ?このダサイのは!!
絶対、こんなのダメ!使えない。
綿のYシャツの上でこそ、その魅力を発揮するように作られているネクタイ。
ナイロンやキャンバス地ではチグハグしてしっくりこないネクタイのパーツ。
一番、納得できたのが綿ブロードでした。
そういう物なんだなーー。
Yシャツの上にあってこそ、ネクタイってものは活きるんですね。
ベースの素材を選ぶことを知りました。
感心しながら、メッシュ生地にするつもりで加工したネクタイのパーツを
斜めに配置してみたけど、
やっぱりね、ギューギューにネクタイ同士を並べると
一気に野暮ったくなる。とにかくダサイ!!
私だったら、絶対にこんなバッグ持ちたくない。
そもそも、ネクタイを一度に2本も3本も身に着けるなんてことしないよね。
たとえ芸人さんでも、そんな人は見たことがない。
それはバッグにおいても同じことで、
チグハグしたものがひしめき合うようなデザインは絶対にNG!
もう、チッポケなプライドと言われようが
ダメなものはダメなのです!
Yシャツの上にネクタイを締めるように、
綿生地の顔を少しのぞかせた方がネクタイの良さが出てくるな。
思いついて、ネクタイ5種類あったパーツから2種類を削除しました。
ネクタイ柄のオジちゃんっぽさを払拭したい。
どうしても、ネクタイの柄ってオジちゃんっぽくて
スタイリッシュには程遠い野暮ったさがあって。
何がいけないのか...。
スモーキー・ブルーのサテンリボンを合わせて
光沢を出し、ちょっとリッチ感でないかな?
結構、このリボン、ナイス!フォロー(納得)
いい仕事してくれます。
持ち手にもスモーキーなライトブルー・レザーをウォッシュ・ネイビーのテープと合わせました。
もう、一発勝負でしたが、
さすが!JUKIの工業用ミシン!
サクサクと綺麗な縫い目で仕上がり満足の持ち手ができました。
袋口はシルバーの両開きファスナー付き、
ウォッシュ・ネイビーのちょっと上等なキャンバス生地を使いました。
とにかく、ネクタイを引き上げていくためには
他の部分に上質な物を組み込んで全体の雰囲気を高めていきたいと、
使い勝手やバッグの重さ、色のバランス等を計算して
作っていきました。
鍵は生成のキャンバス生地
ネクタイにリボン、レザー等、様々な素材をカッコ良くまとめてくれるのは
生成のキャンバス生地。
ここに生成のキャンバス地を持ってくることで
全体がスッキリと
それぞれの持ち味を立てあう形でまとめることができました。
キャリー・トートのため、後ろ側にはキャリーハンドルに通すテープが付いてます。
テープの真ん中にマジックテープを付けておいたので、
バッグが前後にぐらつくの防ぎます。
ファスナーのつまみや、内側のポケットにもネクタイを使いました。
内側ポケットに使っているネクタイと
表の斜めストライプの白いネクタイはお客様からの希望で
ネクタイのメインで使って欲しいとのことでしたが、
調和をとることが難しい色柄のネクタイは
あえて内側ポケットで活躍してもらうことにしました。
ネクタイをリメイクすることが、とても難しいと学びました。
一つの体に一つのアイテムとして生地デザインから作られているネクタイ。
何本分かを合わせて一つの物に作り替えることは
相当に厳しいものがありました。
手間もかかるし、なにより、自己主張が強いネクタイ達は
ちょっと集まればケンカを始めるので
スタイリッシュなバッグを作ろうと思ったら、
抜け感は大事ですね。
ネクタイとネクタイの間をあける抜け感。
生成でスッキリと抜け感を出し、
ネクタイの色柄を際立たせてくれてホットしました。
生成は仲裁役の長老的存在です。
正直、もっとカッコイイ物を作れるんじゃないかと期待していましたが、
今の私のイマジネーション能力ではこれが一杯一杯でした(笑)
完成してめでたし、めでたしです。
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